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家から出たくない

斎藤知事と百条委員会

兵庫県の斎藤元彦知事が、パワハラやおねだり疑惑で百条委員会にかけられている。百条委員会は、なかなかの長時間な上に、何日にもわたって行われるようだ。YouTubeでは、たくさんのチャンネルがその様子を動画にしているので見てみたが、まるで小学校の学級会のようだった。百条委員会って、嘘をついたら偽証罪に問われるとか聞くので、もっと厳粛で畏まった裁判のような雰囲気を想像していたが、そうでもないのだ。

 

まず、百条委員会の委員長が結構印象的な人だった。若くてイケメンという雰囲気だが、知事にも側近にもかなり高圧的な尋問を行っていた。証人尋問という場面で、悪役を問い詰める立場なので、強い態度で臨むのは当然なのだが、それパワハラ・・・という気がしないでもなかった。百条委員会は、県職員から集めたアンケート結果をもとに、斎藤知事に質問をしていくのだが、その様子がさながら学級会だった。

 

「斎藤くんが、カニを独り占めしましたー!」

「斎藤くんは、何でも独り占めしますー!」

「誰にも全然分けてくれませーん!」

「行儀が悪いでーす!」

「みっともないでーす!」

 

・・・みたいな。秘書課の3人が同じような証言をしていて、前の知事は贈答品を「みんなで分けなさい」と言ってくれた、と言っているようなので、ケチな斎藤知事は相当不評なんだろうなと感じた。斎藤知事の言い分としては、企業からの贈答品は県のPRとして受け取るが、秘書課や特定の部署だけに配るのは不公平だし寄付に当たるので、自分が代表して持って帰るというスタンスのようだ。

 

県のPRのために持ち帰ったのなら、斎藤家の食卓が潤ったことをSNSで発信すればいいじゃないか、みたいな嫌味な指摘もあった。それに対して知事は、県の名産品を知ることが知事の仕事の一つで、SNS発信するかしないかはケースバイケースと。

 

なぜSNS発信に言及されたかというと、注目すべき事案があった。県職員の家族が亡くなった時、葬儀は公務と重なって行けなかったが、通夜には行けたのに行かなかったという証言があったよう。しかも、通夜に行かなかった日に、知事は「今日は家で料理をしました」とSNSに発信していたようだ。知事は公務で・・・とごまかした職員の立場がないよね、という話。

 

なんだかなぁ・・・知事が相当嫌われてたことは間違いんだろうな。でも、元明石市長のように、頭に血が上って暴言を吐くようなタイプではなく、ネチネチと問い詰めたり、自分のイライラを態度に表したり、そういう感じなんだろうな。でも、辞職に追いやれるほどのインパクトがあるかと言われたら・・・どうなんだろ。

 

内部告発した人は亡くなってしまったが、彼の作成した文書やメールには「革命」という言葉があったと、元副知事は証言していた。嫌われ者の知事を転覆させて、革命を起こしたい気持ちがあったんだろうか。そっちの情報がほとんど公開されないので、なんとも判断しがたいところがある。

 

斎藤知事は、マスコミの突撃インタビューにも飄々と答えるが、百条委員会でも感情を顕にすることはほぼ無い。アンドロイドか?と思うほど。嘘をついたら偽証罪に問われるとはいうが、彼が嘘をついているかどうか証明できるんだろうか。

 

知事のパワハラの是非はともかく、百条委員会ってこんな感じなんだ・・・というのは、よくわかった。